How to シリーズ
どのERP製品を選べばいい?
製品の完成度、導入や運用保守サービス品質、どれをとってもSAPの右に出るものはありません。ですからどのERP製品を選ぶにしても、まずはSAPを検討すべきです。
SAPは製品情報や活用例が充実していますし、サポートするベンダーも多いですから、ERPそのものの勉強、業務の適応性、導入方法、概算費用や契約体系など多くの情報が入手でき、かなり深いレベルの検討が行えるはずです。
次に目を向けるのは国内で導入の多い主要製品です。ノークリサーチ社の調査では、年商500億円未満の会社への導入累計の上位8製品は下記となっています。
・1位 SAP ERP/SAP Business All-in-one(SAPジャパン)
・2位 奉行V ERP/新ERP(OBC)
・3位 GLOVIA smart/GLOVIA SUMMIT/GLOVIA ENTERPRISE(富士通)
・4位 Oracle Fusion Applications(日本オラクル)
・5位 SAP Business One(SAPジャパン)
・6位 SMILEシリーズ(大塚商会)
・7位 OBIC7(オービック)
・8位 ビズインテグラル(NTTデータビズインテグラル)
これに加えて製造業の生産・原価に強いと言われる「MC FRAME(東京ビジネスエンジニアリング)」、商社に販売・購買・会計に強いと言われる「ProActive(SCSK)」などがあります。
参考ですが、これらの製品を特徴別に分類すると以下のようになります。
・グローバル・メジャーERP:SAP、Oracle
企業のほぼ全ての業務をカバーしており、多言語・多通貨に対応、導入実績も豊富。日本製品に性能面は優れているがコストは割高である。
・国産ERP(製造業に強い):GLOVIA、MC Frame
生産・原価機能が日本企業にあっており利用例が多い。グローバルERPが標準原価計算ベースで実際原価計算に弱いという点を強化しているところが特徴である。勿論、販売・購買・在庫機能も有する。
・国産ERP(小売・商業に強い):SMAILE、OBIC7、ビズインテグラル、ProActive
円未満の価格対応、仕入販売や売掛金管理など日本特有の商習慣への対応、輸出入対応など、商社などの業務に標準対応している。生産機能は基本的にない。
・国産ERP(中小企業イメージが強い):奉行
主に中小企業で導入が多い会計・人事給与パッケージのイメージが強く、ERPとしての導入実績は少ない。生産機能はないが、基本的な販売・購買・在庫機能は備えている。
これらの製品について、SAPも検討項目を参考に、カバーする業務範囲、費用、操作性などを中心に比較評価します。ここで注意すべき点は、どの製品もERPである以上、業務範囲の差は出にくいですし、操作性も趣味嗜好に影響されます。また費用はたらればが前提となるので、これも評価が難しいところです。
私がお薦めする選び方は、上記主要ERPの中で導入が一番簡単そう(開発費が安くつく)でハード/ソフト費用の安いものを選び、SAPとコンペして決めるというやり方です。SAPと比較することで、何を追求し何を諦めるのかが明確になりますし、何よりもユーザーや経営層に合理性を示せることにもなります。
ただし、この方法は無難ではあるのですが、劇的なコストダウンは望めないということに留意して下さい。