コラム

古き良き時代

1990年代前半、大企業にもまだ古き良き時代の企業文化が残っていました。脱学生気分を促す合宿型の新入社員研修、週末の部活動、家族同伴の運動会、温泉への慰安旅行とかくし芸大会などなど。

当時の日本企業は社員を定年まで雇用するだけでなく、家族として人生、生活のあらゆる面で社員の面倒をみていました。

結婚も職場が中心、社宅は完備、病院も付属施設があるのが普通でした。住宅ローンもただ同然の金利、預金も特別な優遇金利で出来ました。

会社は1日12時間、週6日で生涯を捧げてくれる社員が安心して働ける環境を、損得勘定なく提供していました。

係長は兄のように一緒に残業してくれ、課長は母のように口うるさい、でも本気で心配してくれ、部長は父のようにでんと構え、何かあれば謝りにまわってくれました。家族以上の家族でした。

でも変化はとっくに始まっていたのです。